Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.はじめに
眩暈を主訴として来院した患者を,適確に診断して耳性眩暈と思われるものを治療して行くことは,われわれ耳鼻科医の大切な役目である。しかし眩暈といつても,そのいろいろな原因のために,そう簡単に診断がつかず,どうしても臨床各科の協力が必要となつてくる。われわれの外来では第1表に示すように,まずAnamneseを良く取り,めまい問診用紙に記入させ,オージオメトリー,血液検査(末梢一般,ワ氏反応),レントゲン撮影(耳,頸椎)などの諸検査を必ず行ない,初診担当の医師が簡単な前庭検査(自発眼振の有無,Romberg Test, Mann's Test,遮眼書字試験など),および血圧測定を行ない,前庭精密検査を要するものは,前庭係に予約してその検査を依頼して,他科との関連性を究明する。必要を認むるものは,他科の検査成績を参考にして,眩暈症例の患者を治療しているのが現状である。
今回は,昭和38年,39年度の過去2年間にわたる眩暈症例の統計を資料として,注意すべき他科の疾患との関係について述べてみたい。
The authors reported their method of diagno-sis of vertigo and discussed the retation of this disease to other causes from the statistical results obtained on patients with vertigo during the 2 year period from 1963 to 1964. The method of treatment is also included in the report.
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.