Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.緒言
1806年VanquelinおよびRobiquet1)はアスパラギン酸のアミドであるアスパラギンをアスパラガスの汁より分離し,1886年Piutti2)がアスパラギン酸の構造式を確定した。以来この蛋白質成分であるアミノ酸について化学的あるいは生化学的研究がなされ,アスパラギン酸はいろいろの中間代謝において重要な経路に位置し,とくにTCAサイクルのオキザロ酢酸の前駆物質として細胞の酸化的代謝に関与し,またいろいろの病的症状の発現に関係のある毒性の高いアンモニアおよび炭酸ガスの解毒機構(Urea cycle)にもつとも寄与するほか,アミノ基転移反応や核酸合成等のほとんど総ての体内主要代謝機構に関与することが判明している。
1958年Laborit3)はアスパラギン酸の電解質塩類について病態生理学的に基礎的臨床的研究を行なつた結果,アスパラギン酸の塩類が体内細胞機能賦活作用を有することから,肝臓,心臓循環系の諸疾患あるいは筋疾患の治療に,また抗疲労剤として有効であることを発表して以来欧米においてはこの種の薬剤に大なる注目が払われるようになり,Blumberger4)等も同様の結果を報告している。
The use of aspara was effective by 46% in treatment of hard of hearing and by 70% in treatment of tinnitus aurium. Particularly in the latter disease the agent appeared to be effective in cases where other drugs had failed.
Copyright © 1964, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.