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第62回耳鼻咽喉科学会総会出席記
大和田 健次郎
1
,
西端 驥一
1
,
深町 正陽
2
1慶応義塾大学
2日本医科大学耳鼻科
pp.903-907
発行日 1961年10月20日
Published Date 1961/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202762
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耳の部
本年度の総会では耳科学に関係ある演題は,例年に比べて少なかつた。その中でシンポジウムとしても行われた鼓室成形術に関する報告が比較的多かつた。シンポジウムは司会の後藤会長から質問が提出され,それについて出席の高原,後藤,山本,風間,橋本の諸先生から意見が述べられた。
1・適応について:鼓室形成術はどのような例に行うべぎか,ということは,鼓室形成術の目的が病巣の治癒と聴力の回復ということにあるので,どちらか一方だけでは,鼓室形成術が行われたとはいい得ない。そこに適応のむずかしさがある。この適応をぎめるには,いろいろの例に行つてみて,その結果から次第に適応がぎまるであろう。しかし症例によつていろいろの条件が違つているので,適応をぎめるのも容易ではない。
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