--------------------
耳鼻咽喉科領域手術におけるGアドクノンデポー錠の使用経験
三吉 康郎
1
,
加藤 一郎
1
,
高橋 章三
1
,
吉浦 禎二
1
1三重県立大学医学部耳鼻咽喉科教室
pp.725-728
発行日 1961年8月20日
Published Date 1961/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202726
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
I.緒言
耳鼻咽喉科領域における手術において常に問題となるのは出血である。従来実に数多くの止血剤が使用されてきたが,最近渡辺教室では術前処置の一つとしての止血剤の投与は凝固促進剤及び血管強化剤の両者の併用により効果を挙げている。特に後者としては主としてアドレノクローム製剤を使用しているが,その効果については論ずるまでもなく周知の事実である。しかしながら現在まで使用された本剤はいずれも経皮的投与を目的としたものであり,デポー化の完成された今日においても尚1日1回以上の注射を余儀なくされているのが実情である。今回我々は白井松新薬株式会社より提供をうけた内服用アドレノクローム製剤たるGアドクノンデポー錠を手術に使用し,幾ばくかの知見を得たのでその臨床観察結果を報告する次第である。
Miyoshi and associates report that the use of G-adochnon depo for prevention of exce-ssive hemorrhage both during and after the operation is effective. The agent is adminis-tered with ease and no side effects are noted.
Copyright © 1961, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.