薬剤
耳鼻咽喉科領域におけるRiripen錠(Benzydamine塩酸塩)の使用経験
早川 亘
1
,
渡辺 誠
1
,
小名子 正彬
1
,
米山 秀彦
1
1駿河台日本大学病院耳鼻咽喉科学教室
pp.259-261
発行日 1968年3月20日
Published Date 1968/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203932
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Ⅰ.はしがき
1949年,Hench,Kendall,SlocumbおよびPolleyによつてCortisoneが治療に導入され,引続きさまざまなCortisone様効果を持つ誘導体が出現したが,その無思慮な投与,あるいは過度に長期にわたる投与は,時折重篤な結果を引き起こす。臨床家にとつては,Steroidsの抗炎症性作用をもちながら不愉快な副作用のない薬物の出現が望まれた。すでにイタリーおよびドイツでその独特な臨床効果が発表されている非ステロイド性鎮痛消炎剤,Riripen錠(一般名Benzydamine塩酸塩)の耳鼻咽喉科領域における使用経験を得たので,簡単に報告する。一連の動物実験によつてBenzydamineは次のような薬物的特性を有しているという。
(1)Anti-inflammatory(抗炎作用)
(2)Analgesic-anti-inflammatory(鎮痛抗炎作用)
(3)Spasmnolytic(鎮痙作用)
(4)Myorelaxing(筋弛緩作用)
(5)Antipyretic(解熱作用)
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