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I.まえがき
パントテン酸は1933年R. J. Williamsにより肝臓中より抽出され,1945年Fritz Lipmannによリスルファミンのアセチール化を行う補酵素A(CoA)の最も有力な素材である事が認められた。CoAはパントテン酸とβ-メルカプトエチルアミンとピロ燐酸とにATPが結合して形成されているが,哺乳動物の器官はパントテン酸を合成出来ないので体外から与える必要がある。その他の物質は肝臓で合成されて各臓器に貯えられている。
近年神経化学の発達に伴い神経組織はそのエネルギー源として含水炭素のみを利用している事が明かにされた。然るに含水炭素からエネルギーが発生する過程は次の如くである。含水炭素が体内に吸収されるとブドウ糖乃至グリコーゲンとなり,次で嫌気性解糖を受けて焦性ブドウ酸に変り,これが変化を受けてアセチールCoAを形成し,このものがオキザロ酢酸と一緒になってTCA環に入り,TCA環廻転と共にサイトクローム系に移り,そこでエネルギーが発生する。従つてCoAは糖からエネルギーを作る共通代謝系に入る交叉点ともいうべき所に存在する重要な物質である。
Treatment of hard of hearing caused by the use of streptomycin was attempted by counter-use of pancal by oral or parenteral route in 34 patients, 61 ears. The results were good in 7 ears: fair in 12: no change in 32 ears: worsened in 10 ears. The agent according to this statistics was effective in 31% of cases. Tinnitus caused by streptomycin which was tne compliant in 12 ears was allayed in 2 ears, slightly relieved in 1 and showed no change in 9.
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