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耳鼻咽喉科領域におけるキシロカイン・スプレーの使用経験
大沢 林之助
1
,
中村 正弥
1
1東京逓信病院耳鼻咽喉科
pp.777-781
発行日 1963年9月20日
Published Date 1963/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203116
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はしがき
耳鼻咽喉科領域は知覚・痛覚の鋭敏な部位であつて,ここの処置あるいは手術に際してはこの痛覚を除くよう色々な考慮が払われている。すなわち綿棒をもつて局所麻酔剤を塗布し,あるいはガーゼに浸して挿入する等が行なわれ,必要に応じてさらに局麻剤の注射が追加されるわけである。しかしかような局麻剤の塗布あるいはガーゼ挿入ですら反射や疼痛を惹起することがあり,なおまた多数の綿棒を使用する際にはこれを作ることも仲々煩雑である。
今回私達は藤沢薬品K.K.よりキシロカイン・スプレーの試供を受けたのでこれを各種の局所表面麻酔に応用し,使用方法によつては極めて有効かつ便利であることを知りえたので報告する。
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