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急性食道,気管壊死穿孔症と続発した肺および広範囲にわたる気腫ならびに膿瘍について—附 気管瘻孔整型の動物実験成績
須小 明
1
,
須小 次雄
2
1須小耳鼻科医院
2山口医大耳鼻咽喉科教室
pp.531-535
発行日 1960年7月20日
Published Date 1960/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202479
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I.緒言
気管,食道の穿孔あるいは瘻孔の報告に関してはこれが外傷性によるか又炎症性に因るかを問わず相当多数に見受けられるが本症例に見る如く気管,食道の殆んど同時穿孔と思われる炎症性で且つ合併した諸条件も極あて複雑で興味深いものといえよう。即ち本症例は右肺,咽頭,頸部,胸部更に背部と極めて広大な範囲にわたり気腫更に膿瘍を続発し死線を迷歩すること1週余,その間食道外切開術,膿瘍手術,続いて気管瘻孔整形術に依り奇しくも治癒に赴いたもので臨床医家にとつて興味深いものと思われるので参考に供する次第である。尚併せて気管瘻孔の整形に対する動物実験の経験に就いて追加する。
Suko and Suko report case of esophagobrochial fistulan in a patient, a girl aged 15. The fistula was the result of acute necrotic process that formed air and adventitious cysts involving the lungs, neck chest and back. By using periosteal transplant the fistula was repaired and the patient recovered.
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