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舌膿瘍の1例とその統計的観察
宮部 勳
1
,
竹内 完
1
,
大野 文朗
1
1慶応義塾大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.377-380
発行日 1959年5月20日
Published Date 1959/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202245
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I.はしがき
舌は血管に富み絶えず運動し,且つ唾液の流出多く,その洗滌作用により治癒機転の旺盛の部位であつて,炎症を惹起することが少く,膿瘍を形成するに至るのは極めて稀有とされているが,すでに我が国においても野村・伊藤・中村・久保・分目・角岡・田中・大木・王丸氏等三十数氏から服告されているが,私も最近1例を経験したので,ここにその概要を述べて症例を追加して,今迄甚だ稀とされて来た舌膿瘍の報告症例を少しくまとめてみたい。
Miyabe and associates report a case of lingual abcess which was brought to cure by needle aspiration and by use of antibiotics. Thirty odd cases of similar nature are found in the literature of this country.
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