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耳鼻咽喉科領域の悪性腫瘍に対するカルチノフイリンの試用経験
前川 重和
1
,
田中 弘
1
,
関 忠直
1
1秋田県立中央病院耳鼻咽喉科
pp.756-758
発行日 1958年9月20日
Published Date 1958/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202088
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緒言
最近の治療界の花形は化学療法である。この化学療法は悪性腫瘍の治療にまで発展した。殊に吉田富三教授の実験的腹水癌の発見以来悪性腫瘍の治療に関しては急速な進歩発展を示している。近年抗腫瘍性物質の登場により,悪性腫瘍の治療殊に化学療法に新しい分野が開拓されつゝある事は周知である。而してこれらの物質が実験動物腫瘍に発育阻止作用を示す事が実証せられているが,臨床効果はなお充分明らかでない。
われわれは抗腫瘍性抗生物質,カルチノフイリンについて,昭和32年1月以降入院せる耳鼻咽喉科領域の悪性腫瘍に対する臨床経験を得たので,その効果成績に関して茲に報告する(カルチノフイリンを以下C. P. と呼ぶ)。
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