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耳鼻咽喉科領域の2,3疾患に対するCepharanthinの臨床的応用
市原 正雄
1
,
竹内 志郎
1
,
上野 正一郞
1
1昭和医科大学耳鼻咽喉科教室
pp.143-145
発行日 1958年2月20日
Published Date 1958/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201954
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緒言
「ビスコクラウリン」型「アルカロイド」に属する「セフアランチン」(以下「セ」と略記す)が結核症の化学療法剤として効果のあることは長谷川教授並にその共同研究者に依つて報告された通りであるが,その後本剤は癩,百日咳に対しても良好な治療剤たることが確認されており,其の薬理作用は抗体産生,抗アレルギー作用,細網内皮系機能の亢進,毒素中和作用,自律神経整調作用等多岐に亘つている。
耳鼻咽喉科領域に於ては池田氏,赤池氏が本剤を滲出性中耳炎に,仲村氏は「内耳性難聴の「セ」療法に関する臨床的並びに実験的研究」を行つているが,余等は「セ」をメニエール氏病,加速度病に使用し,聊か認むべき効果を得たので茲に報告し,諸賢の御批判を乞う次第である。
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