特集 耳鼻咽喉科・頭頸部画像診断の最近の進歩
耳鼻咽喉科・頭頸部領域におけるMRIの臨床応用
野村 公寿
1
1東海大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.549-555
発行日 1987年7月20日
Published Date 1987/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492210339
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I.はじめに
X線CTを初めとする画像診断法の発達は目覚しく,中でもMRI(magnctic resonance imaging,磁気共鳴画像法)はわが国で臨床に応用されてからまだ5年であるが,放射線を用いない点で人体にとって好ましく,今後の発展が大いに期待される画像診断法である。
MRIは核磁気共鳴現象(NMR,nuclear magnctic resonance)を応用したCT seanで,プラスの電気を有する原子核のうち人体内に圧倒的に多い1H(プロトン)を対象としたものである。そのほかに31P,13C,23Na,19Fなどを対象に生体化学分析を行うspectroscopyがあり,病態の解析に期待されているが,こちらはまだ一般的ではない。
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