特集 副鼻腔炎の病理と治療
航空性副鼻腔炎に就て
佐藤 重一
1
,
仙石 潜
1
,
三沢 敬典
1
1東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科教室
pp.1078-1083
発行日 1956年12月25日
Published Date 1956/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201703
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緒言
最近の目覚しい航空機の発達に伴い所謂航空機病が我が科領域にも多く現われる様になつた。私共は主に民間航空を対称とし,其パイロツト,ナビゲーター,エンヂニア,スチュアーヂス等について定期身体検査及び事故時の診療を行い,次の様な疾患に遭遇して来た。
1.航空性中耳炎
2.空酔
3.航空性副鼻腔炎
此の中最も良く見られるのは航空性中耳症並びに航空性中耳炎であり,之れは航空時の急激な圧力変化して鼓室内圧の調節の失調により生ずる気圧外傷性中耳炎,中耳症を云うのである。次いで多いのは航空機が複雑な運動をすることから,空酔を起すことである。
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