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乳樣突起及び外耳道に発生したCylindromの1例
小野寺 茂男
1
1東北大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.177-179
発行日 1956年3月20日
Published Date 1956/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201516
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緒言
吾が科領域に於て所謂Cylindromは鼻腔及び口腔内に発生する事が比較的多いのであるが,聴器に関係したものは甚だ少ないようである。Cylindromは種々議論の多い腫瘍であるが,今日では種々の腫瘍に生じた組織学的特徴をとつて名付けられたものとする考えが支配的になつているようである。先に河本は外耳道に発生した本症の1例を報告したが,本症例は興味ある病像を呈し悪性化を示して,乳様蜂窩をも侵していた症例であり,ここにその概要を報告する。
Onodera reports a case of cylindroma of the temporal bone Diagnosis was made from microscopic examination of tissues derived from the ulcerated area of the external ear canal. The patient recovered uneventfully after mastoidectomy and irradiation therapy instituted thereafter.
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