特集 耳鼻咽喉科診療の進歩
小児の気管支結核(其の気管支鏡的臨床の進歩)
大藤 敏三
1
,
大河原 孫一
1
1日本医科大学耳鼻咽喉科教室
pp.784-793
発行日 1954年12月15日
Published Date 1954/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201253
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Ⅰ.緒論 近年我が国に於ける,気管支結核の研究は気管支鏡検査の普及と,肺結核の外科的療法の進歩と共に急速な発展を遂げ,臨床学的病理解剖学的に多くの業績が発表されるに到つた。
然るにこれらの大部分は,成人結核を対称としている。反之小児期肺結核患者に対する気管支鏡的検索は,全く寥々たるものである。小児肺結核症は肺実質の病相,発生病理等成人型とは可成り趣を異にしており従つて内視鏡的病変も自ずと異るべきものがあり,又気管支鏡検査の意義にも独自のものがあるべきである。
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