特集 耳鼻咽喉科診療の進歩
最近の聽覚生理から
大和田 健次郎
1
1慶応義塾大学医学部耳鼻咽喉科
pp.569-573
発行日 1954年12月15日
Published Date 1954/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201229
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Ⅰ.まえがき
聽覚生理学は,ここ数年の間に,実験方法や実験装置の進歩によつて,非常に活発に研究され,進歩した。従来の形態学的根拠による仮設が,生理学的に証明されたり,又或部分は訂正されるような方向に向つている。形態学に於ても,電子顕微鏡によつて微細構造が更に明らかにされ,生理学的実験の裏付けとされたりしている。
之等は主に電気的操作を用いたものが多く,又蝸牛のような小さな器管に対してMicromaniplator等が用いられ,生きている動物についても,種々実験を行うことが可能になつてきたからであろう。
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