Japanese
English
特集 耳鼻咽喉科領域のアンチエイジング
平衡覚
Sense of equilibrium
肥塚 泉
1
Izumi Koizuka
1
1聖マリアンナ医科大学耳鼻咽喉科
pp.545-550
発行日 2012年7月20日
Published Date 2012/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102235
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Ⅰ はじめに
日本においては,65歳以上の人口の総人口に占める割合は2005年で20%,2025年には28%になると予測されている。65歳以上の人口の総人口に占める割合が21%を超えると超高齢化社会と呼ばれる。すでにわが国は世界でも有数の超高齢化社会となり,それに伴って耳鼻咽喉科を受診するめまい患者も高齢者の割合が増加している。75歳以上の30%以上が体平衡の異常を訴えているとする報告1)もある。また,めまい・平衡障害は近年,高齢者において問題となっている転倒のリスクファクターの一つであることが知られており,高齢者のめまいに対する適切な対応が今後ますます重要な課題になると考えられる。本稿では,高齢者のめまい疾患の病態の理解に必要となる,平衡覚の加齢変化とこれへの対応法(アンチエイジング)について述べる。
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