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血管神経性鼻炎にす對るシステイン剤(強力ネオミノフアーゲンC)の効果
王 經州
1
,
山川 嘉明
1
1大阪市立医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.389-392
発行日 1954年8月20日
Published Date 1954/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201176
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緒言
抗ヒスタミン剤の出現により耳鼻咽喉科領域に於けるアレルギー性疾患の治療にも期待を持つことが出来るようになつた。しかし,この抗ヒスタミン剤とは別にシステイン,抱合体グルクロン酸グリシンよりなる強力ネオミノフアゲンC(以下S. N. M. Cと略す)は顕著な抗アレルギー作用を有しているといわれ,耳鼻咽喉科に於けるアレルギー性疾患の治療に試みられている。すなわちS. N. M. Cのアレルギー症状抑制効果については既に白岩,吉田氏等によつてその成果が報告されている。
私達は昭和28年1月から11月まで,大阪市立医大病院耳鼻科外来を訪れた患者で,血管神経性鼻炎の診断を受けた者の中,24名にS. N. M. Cを使用してその経過を観察し或る程度の結果を得たので茲に報告する次第である。
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