--------------------
皮膚結核に對するネオミノフアーゲンA.Tの効果
平山 芳
1
1東京慈惠會醫科大學皮膚科學教室
pp.541-544
発行日 1952年11月1日
Published Date 1952/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200831
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
(1)緒言
ネオ,ミノフアーゲンA・T(以後ネオA・Tと略す)はLysine等を主體とせる鹽基性アミノ酸溶液である。その作用は本劑を結核菌及び結核動物に作用させたところ(1)結核菌のワックスに作用しそれを弱め,或は消失させる。(2)生體内の喰細胞を著しく増加し且つ其の能力を高める。それ故結核菌は(2)の作用によつて先ず弱められ喰細胞に捕喰され易くなり(2)によつて菌の死滅が可能となる筈である。そしてそれが生體内で巧に行われていることは既に實験的に證明されている。
さてネオA・Tを皮膚結核に使用した報告は大平,谷村,並木,樋口,鎌田等の諸氏によつて爲され何れも效果の有ることを述べて居るが,我等は慈恵醫大皮膚科外來に於て皮膚結核にネォA・Tを使用して敷果に見るべきものが有つためでここに報告する。
Copyright © 1952, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.