臨床實驗
強力ネオミノフアーゲンCに依る眼疾患の臨床治驗
市原 正文
1
1東京都職員飯田橋病院眼科
pp.519-524
発行日 1953年9月15日
Published Date 1953/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201589
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ミノフアーゲンCは十數年前にアミノ酸とグルクロン酸を主體とした抗アレルギー性劑として出され,これに含硫アミノ酸であるシスティンの抗ヒスタミン性を添加したのが強力ネオミノフアーゲンC (以下S.M.C.と略す)である。S.M.C.は血液學的にはアレルギー性顆粒増多症を抑制し,同時にアレルゲンに依る組織障碍である變化を制禦し,病理組織學的にはシュワルツマン反應に對し主としてシステインが皮膚或は肺のアレルギー病變を阻止する。故に眼科領域に於ける各種アレルギー性病變又はアレルギー性疾患に對し,抗レスタミン劑を使用すると同樣に或は寧ろ更に有効に使用出來るのではないかと思考した。而して本劑は先に眼科領域に於ては三橋,林氏の實驗治驗の報告がある。
余は昭和27年春より約1ヵ年本劑を以下述ぶる疾患に試用し,いささかの成績を得たので此處に追加報告をする。
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