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鼓膜穿孔の手術的治療
後藤 修二
1
1名古屋大学
pp.314-318
発行日 1954年7月20日
Published Date 1954/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201155
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慢性化膿性中耳炎の炎症が姑息的治療によつて軽快し治癒に赴いた時,その結果として鼓膜に認められる変化は溷濁,瘢痕,穿孔,癒着等が主なるものである。この内聽器の機能を取り上げてその障碍の程度を考える時は癒着と穿孔が問題となるのである。
それ故にこの両者の治療に対しては種々の方法が挙げられている。そこでこゝには鼓膜穿孔を治療する方法についての従来の記載と共に,私が最近行つている方法について記述し,慢性中耳化膿症並にその残遺症の治療として私の唱えた聽力増進中耳根治手術及び聽力増進保存的根治手術に補遣せんとするのである。
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