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鼻の高低と年齡/耳の酢漬,鹽漬
K
pp.652
発行日 1953年11月20日
Published Date 1953/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200984
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議會生活26年,國會名譽議員に推された尾崎行雄咢堂翁は,90歳を趣えてなお健康?を保つているが,翁の自傳を見て年齡が鼻の高低に影響することを思い出し,鼻の高低について記してみよう。咢堂が大臣になつて1,2年もたつと,立派な鼻であつたが,大臣をやめると又もとに返えると,翁の自傳に記されている。人間は年をとるに從つて,内的含蓄が加われば,容貌が立派になつて來ることは爭われない。
ゲーテの顏を見ても,年を取つて來るに從つて顏面の造作が整つて來て,非常に立派に見える。咢堂自傳のなかで不思議に思つたのは,翁が昔は容貌は立派であつたのに,自傳の中では子供の時は甚だ醜かつたと述べていることである。即ち「私の兄弟は皆な鼻筋が通つて高いが,私だけは格外に低く,且つ上を向いて居り,雨が鼻に這入つて困ると云つて笑われた事すらある程であつた」云々。
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