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ヒスタミン皮内反應抑制程度による鹽酸鹽ベナドリルとタンニン酸ベナポンとの効果比較
籏野 倫
1
,
蔡 煒皨
1
1慶應義塾大學醫學部皮膚科泌尿器科學教室
pp.697-699
発行日 1952年12月1日
Published Date 1952/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200865
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緒言
抗ヒスタミン劑にはAminoether系(Benad-ryl),Alkylendiamine系(Antergan),Imidoaz-oline系(Antistille),Phenothiazine系の4種があり,この作用機序は猶,不明であるが,ヒスタミンの細胞との結合を抑制するにあるとされている。
而してAminoether系であるペナドリールは通常鹽酸鹽の形(邦製レスタミン等)で使用されているが,豊島らは,ベナドリールをタンニン酸にする事により,その抗ヒスタミン作用に増強を來すと言つている。茲にⓟのタンニン酸鹽ベナドリール(Benapon tannate)の供試をうけたので,以下記載せる方法即ちヒスタミン皮内注射後に起る紅斑並びに限局性浮腫に對する抑制程度によつて兩者の比較を試みて見た。
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