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ナイトロミンの使用經驗例
中村 文雄
1
,
菅野 誠
1
,
原島 久良
1
1京都府立醫科大學耳鼻咽喉科教室
pp.321-323
発行日 1953年7月20日
Published Date 1953/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200922
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惡性腫瘍が難治なことは周知の事實であり,現在に於ても早期の剔出手術が最善の治療法であるということは論を俟たない。
外科學の進歩に伴つて惡性腫瘍の手術成績は著しく向上し,我々の領域に於ても手術手技の發達と共に喉頭癌の治療成績などが大いに改善されたのは誰もの,みとめるところである。それでも尚遠隔の部位へ轉移を起した時とか,喉頭癌が食道へ穿破し下方へ擴大するというような複雑な進展を來して來ると手術的療法も全能ではあり得なくなつて來る。此のような外科的手技だけでは力を及ぼし難いようなところに治療的效果をあらわし,或は施行した手術的療法を助けるような惡性腫瘍の非觀血的療法が多くの人々によつて研究されている。
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