特集 難聽研究の進歩
神経難聽オーディオグラム聽力型の分類について
河田 政一
1
1久留米大学
pp.609-616
発行日 1952年12月20日
Published Date 1952/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200809
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数多のオーデイオグラムを整理しようとすれば自づと何か分類の根幹となる基準がほしくなるのは他の場合と同樣であろう。之が診断の補助として役に立ち治療経過の観察にも都合よければ意義は大きいと言わなければならない。斯う言つた場合曲線の形状から眺めての傾向つまり型に併せて更に量的表示を伴えば極めて便利である。
勿論オーディオグラムに表われた結果のみであらゆる難聽の適確な診断がつき解決されれば頗る筒単であるが,今日なお我々は古風な音叉を捨て得ないし語音による検査の重要性は愈々増大しようとしている。然し之等の現状がオーディオメーターの価値を低めるものでは決してないのはこの方面に関心を抱く人々の斉しく信ずるところである。それでこそその検査記録と妥当な整理法が望まれる所以である。
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