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オーレオマイシンの副作用
pp.72
発行日 1952年2月20日
Published Date 1952/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200617
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オーレオマイシン(A. M)の副作用としては,内服時の胃腸障害や,静注時の血栓性静脈炎等が報告されているにすぎないが,稀に急速に静注すると,悪感,不快感,悪心,眩暈,背下部疼痛等が見られる.
M. H. Lepper等は103例のA. M使用例について研究し,大量投与についで報告した.即ち成人では2gr以下の静注では殆ど障碍がない.但し終日投与を同時に併用する場合は1日1gr. 以下がよく,それ以上は危険である.経口投与不能の場合は,最大静注量1日2gr. を超えぬことで,これ以上であると肝障碍を起こす危険がある.小児では静注最大量は,体重瓩当40mgであると,彼の報告では103例の使用中経口及び静注を併用した場合14例に副作用が現われその中7例に肝障碍が見られた.この肝障碍に早期に発見され投薬を中止すれば治癒し得ると云つている.
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