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音叉檢査法に關する恩地氏の論文を讀んで—(耳鼻咽喉科23巻1號)
鈴木 篤郞
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1信州大學醫學部耳鼻咽喉科學教室
pp.154-155
発行日 1951年4月20日
Published Date 1951/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200486
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先に氏の撰定に依る永島製音叉を拜見して,かねてから希望していた減衰率測定音叉が發賣された事に大きい喜を感じた.この樣な音叉がほしいと云う事は,音叉檢査法に關心のある人なら誰でも持つている共通の念願であつたろうと思い,氏の御骨折に封して滿腔の謝意を表するものである.今回本誌23巻1號所載の氏の「オーヂオメーターの代用となる音叉檢査法及その補助器」なる論文を拜讀して,更にその感を深くした次第であるが,文中51回総會に於ける私達の報告1)が,讀者に誤解を與える可能性のある樣に引用されているので,氏の記載に誤解があると云うのではないが,取敢えず小文を草して間違のない樣にして置きたいと思う.
氏は文中「……假りに從來の檢査法で檢者が常に一定の強さで音叉を叩きうるとしても(例えば鈴木氏法昭和25年度第51回學會發表)時間比では不合理な點が現われて來る云々」とあり,私達の裝置が從來の時間比に依る檢査法と特に關蓮性を有しているかの如き印象をうける.併し私は同學會に於いては,檢査方式についてそのどちらを採ると云う樣な事には觸れなかつたのであつて,それには次の樣な理由があつたのである.
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