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窪田氏論文(臨牀耳鼻咽喉科第1卷第2號)中のHaller氏蜂窠への質疑
高橋 良
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1東京慈惠會醫科大學耳鼻科教室
pp.75
発行日 1949年2月20日
Published Date 1949/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200136
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臨床耳鼻第1卷第2號中の窪田氏による「發生學的並びに手術的見地よりせる節骨蜂窠の解剖學的研究」の論文は臨床家としての立場より解剖學的所見を再認識したものであり且又手術的に重要且興味ある知見を得られて居るので吾々を裨益する所甚だ多く其の業績を讃へ度い.斯る實際的立場より既定の解剖學的所見をも再認識或は再檢討する事は少からず重要であると考へ,私も斯る立場より其の必要性を主唱しつつ2,3の檢討をも敢てしたのは既に發表した通りである.
所で窪田氏の上記論文中,既定の内容を有する一蜂窠名に關聯して云々して居られる所で其の既定の内容が從來の規定されてる所と些か相違してゐる所があるのでこの相違を如何に解釋して居られるや御教へ願ひ度いと思ふ.窪田氏のあの細密な研究であるから且吾々は未だ其の全貌を誌上にて拝見して居らないので若し從來の規定の内容が合理的でないとの解釋ならば其れに就ても御檢討の上發表を御願ひし度いと思ふ.蓋し之の關係する部は同論文の中でも特に重要な最も臨床的意義を強く主唱しておられる以所であるから.
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