喉頭結核患者に就て
喉頭結核患者の血液グルタシオン
中西 一郞
1
1東都府立醫科大學耳鼻咽喉科教室
pp.274-276
発行日 1949年6月20日
Published Date 1949/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200204
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
緒論
グルタシオンに關する研究は1889年,De-Rey-Parlhardが生體酸化還元に硫黄化合物が重要なる觀係を有することを唱へ,1921年,Hopkinsがチステイン及びグルタミン酸よりなるデイペプチツドを酵母より分離し,グルタシオンと命名したに始まり,其後の研究によりグルタミンはグリシン,チステエイン,グルタミン酸よりなるトリペプチツドなることが明かとなり.更に1925年Tunmincliffが定量法を發表するに及び,幾多の業績があらはれ,其の定量法も各種考案され今日に至つた.
しかして其の機能に關しては,組織内に於て酸化型及び還元型として存在し,且互に可逆反應を呈し,或ひはH-Acceptorとし,或ひはH-Donatorとして組織内酸化還元機轉を促進せしめ,更に生活機能旺盛なる組織に於ては其の含有量大で且大部分還元型として存在しO2-ubntragerとして,又脂肪蛋白質の酸化機轉に關與すること大とされてゐる.其の他酸化還元以外に一般酵素的な意味で何らかの機能を發揮するものであると云ふ意見も多くある.
lutathione reduction in the serum of patients with leryngeal tuberculosis was determined. It was decreased in a diseased person, but, there seems to be no relation between the degree of he decrease and the stage of the lesion presented.
Copyright © 1949, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.