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喉頭結核患者の血液比重に就て
大西 統
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1京都府立醫科大學耳鼻咽喉科學教室
pp.254-257
発行日 1949年6月20日
Published Date 1949/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200196
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Lloyd Iones1)が初めて生理的正常血液の比重を測定して以來,血液比重に關する研究は盛に行はれるに到り,その方法も亦,次第に改良せられた.即ち最初はFano(1882)に依る一定のゴム溶液に依る方法,Roy(1884)に依るグリセリン水溶液に依る法が行はれたのであるが,1990年Schmalz3)に依つて所謂細管法が考案せられて以來,その測定操作は簡單にして所要血液量も僅少なるため廣く臨床に於ても用ひられるに至つた.その後も種々の簡便なる方法が考案せられたのであるが,最近吉川に依つて紹介せられた所謂硫酸銅法も亦その操作極めて簡單にして,最近は廣く臨床並に實驗的研究室に於ても應用されるやうになつた.
從來種々の方法に依つて測定せられた諸家の全血比重を見るにPeiperに依ると男子は平均1.055,女子は1.0535,Landois(1885)は1.045乃至1.075にして平均1.055なりと言ひ,LloydJones(1887)は1.035乃至1.063,Siegel(1891)は1.058乃至1.062,Devot(1890)は1.058乃至1.059,木村10)(1934)は男子は1.0476乃至1.062,平均1.054,女子は1.0444乃至1.058,平均1.051なりと言ふ.
Specific gravity of blood by copper sulfate method was determined in 19 cases of laryngeal tuberculosis. Nothing of importance was found.
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