論説
緑色腫の1例
小山 弘
1
1京都府立醫科大學耳鼻咽喉科教室
pp.106-108
発行日 1948年6月1日
Published Date 1948/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200069
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I 緒言
本症は遠く1821年Allan Burnsによりはじめて報告され癌或は肉腫の一型として取扱はれて來たが1878年Huberが本症の血液所見を記載して、白血球増多を指摘してゐる。然し乍ら之は貧血によるに二次的のものとして注目されるに至らなかつたが1885年Recklinghausen,1893年Dackが該腫瘍と白血病性血液像との關係に注目してより血液病として本症が論ぜられる樣になつた。
扨て本症の本態に關しては現在に於ても未だ決定的な説明なく、次の二つが論爭されてをる。
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