Japanese
English
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Chromomycosisの1例
A CASE OF CHROMOMYCOSIS
堀 宏行
1
,
桜根 孝俊
1
,
高木 靖信
1
Hiroyuk HORI
1
,
Takatoshi SAKURANE
1
,
Yasunobu TAKAKI
1
1順天堂大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Juntendo University
pp.1191-1195
発行日 1966年11月1日
Published Date 1966/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204506
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I.はじめに
Chromomycosisは主として皮膚および皮下組織を侵すが,しかしながらまた時として脳,肝,脾等内臓諸臓器にも転移し病変を生ずることもある深在性真菌性疾患である。その原因菌は単一なものではなくPhialophora verrucosa,Hormodendrum pedrosoi,Hormodendrum compactum,Hormodendrum dermatitidis,Cladosporium carrionii等一聯の黒色真菌が分離されている。本症は主として北,中,南米の熱帯地域に見られその他アフリカ,オーストラリア等にも生じ熱帯病の1つと考えてよいが,またソ聯,フィンランド等の寒冷地にも散発的に報告がある。我が国では,加納1)が1934年に始めてHormiscium dermatitidis(後にConantによりHormodendrum dermatitidisとされた)による本症を報告して以来,戦前は3例に過ぎなかつたが,戦後特に例数増加の傾向があり,現在ではほぼ30余例に達している。
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