印象記
第14回 日本泌尿器科学会中部連合地方会 見聞記
金沢 稔
1
1和歌山医大皮膚泌尿器科
pp.1156-1157
発行日 1963年12月1日
Published Date 1963/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203661
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日本泌尿器科学会第14回中部連合地方会は,さる10月27日神戸医大中央臨床講堂において,会長上月教授司会のもとに開催された。曇天であつたが定刻前よりかなりの数の出席者をみた。順番が変更になり8題目の大阪医大定延の「Marfan's sy-ndromeの1例」から始められた。今後性腺機能が如何に変化するか興味ある問題であろう。大阪医大吉田は尿路感染症におけるブ球菌に関する研究成績を発表し,成人病センター伊藤は正常および通過障害のない腎疾患から偏腎障害および尿路通過障害などを特徴とする種々な泌尿器疾患をScreenする上において,PSP分割採取法を行ない,経時排泄値測定によつて得られる曲線が異常Pa-tternを示すことが有用であることを述べた。岐医大後藤の尿路結石,腫瘍等の超音波診断法はすでにソ連でも試みられているが,立体的に病変部の深さが判るというようなレ線と異つた診断価値があるようであるが,今後検討の余地が色々あると思われる。久大重松,阪大井上より質問があつた。京大仁平はRadioisot-ope Renogramを高血圧症のScree-ningに用いる場合の測定条件を検討し,尿量3cc/min以上とそれ以下では異なつたカーブが出ること,False positiveとFalse negativeの成績を得ることがあるから繰り返し行なう必要のあることを述べた。
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