学会印象記
日本泌尿器科学会第12回中部連合地方会印象記
後藤 薫
1
1岐阜医大泌尿器科教室
pp.914-915
発行日 1961年10月1日
Published Date 1961/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203161
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日本泌尿器科学会第12回中部連合地方会は岐阜医大の主催にて昭和36年9月17日開催されたが,その印象記を本誌編集部より主催者に書く様に依頼を受けましたので,内容は自画自讃のそしりをうける事と思いますが御寛容の程願います。
学会数日前より心配しておりました台風18号が京阪神を中心にして当地方をも通過すると云う情勢になり,学会開催が不能になるのではないかと危懼されました。しかし,未だ学会の延期,流会の前例もないこと故,又実際に台風が通過した後の被害情況の判然とせぬ内は案じても仕方がなく何が何でも決行しようという方針で準備をすすめることにしました。学会前日16日(土)の午後より台風通過時刻となり刻々と風が強まつて参りました。会場設営の配電を依頼してある電気器具店より台風にて停電になる前に工事を終えたいとの申入れがあり,すでに相当はげしい風の中を万一の危険があつてはと制止する言葉もかえりみず,教室員,手伝いの学生諸君は教室より会場の日ノ丸会館ヘトラックに荷物を積みこんで出発してしまつた。台風のようやくおさまれる夕刻,会場へ見に行くと,停電にて真暗な会場の中を懐中電燈をたよりにして,尚設営中であつた。中部電力に問い合わせると今夜半には点燈できるとの返事を得て,当市内の被害も少く何とか明日は決行できるとの自信を得た。
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