Japanese
English
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尿道に発生したいわゆる悪性血管内皮腫の1例
A CASE REPORT OF SO-CALLED MALIGNANT HEMANGIOENDOTHELIOMA ARISING FROM URETHRA
山辺 徹
1
,
渡辺 直昭
2
Tooru YAMABE
1
,
Naoaki WATANABE
2
1佐世保市立市民病院臨床検査科
2佐世保市立市民病院皮膚泌尿器科
1Clinical Pathology, Sasebo Municipal Hospital
2Dermato-Urology, Sasebo Municipal Hospital
pp.1149-1152
発行日 1963年12月1日
Published Date 1963/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203658
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I.緒言
尿道における悪性腫瘍は元来稀なものとされているが,最近吾々は尿道海綿体より発生したと思われる血管肉腫(いわゆる悪性血管内皮腫)の1症例を経験した。尿道における悪性血管内皮腫としては,Varney17)(1955)の報告があるが,それによれば最初の報告例であると記載されている。おそらく吾々の症例はこれに次ぐ症例であつて,本邦においては第1例と思われる。
悪性血管腫瘍の組織発生に関してはなお議論のあるところであつて,その由来を血管内皮細胞に求めるものと,血管芽細胞に求めるものなどがあり,さらに血管外被細胞起源の腫瘍の存在をみとめるものもある。吾々の経験した症例に関連して血管肉腫と呼ばれるものの発生母地に関していささかの知見を述べたい。
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