Japanese
English
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偽腺様有棘細胞癌(Pseudoglandular Squamous Cell Carcinoma)の1例
A CASE OF PSEUDOGLANDULAR SQUAMOUS CELL CARCINOMA
山碕 順
1
,
石井 敏直
1
,
五十嵐 俊弥
1
J. YAMAZAKI
1
,
T. ISHII
1
,
T. IGARASHI
1
1群馬大学皮膚科教室
1Department of Dermatology School of Medicin, Gunma University
pp.329-332
発行日 1963年4月1日
Published Date 1963/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203482
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I.はじめに
皮膚科では皮膚に原発した有棘細胞癌であるのに,その組織像において部分的に癌組織のうちに一見腺状ないし管状にみえる所が存するところから,その癌症例をややもすると腺癌と見誤る懸念のある症例に遭遇することがある。このことに関して,かつてLeverが初め汗腺癌と診断した4症例1)はその後の検討により,Borelli2)の指摘するように汗腺とは無関係でしかも所所偽腺様(pseudoglandular)構造を示す有棘細胞癌であつたと訂正し報告している3)ことに注目される。著者等もこのようなpseudoglandularという形容詞が当を得ていると思われる組織像を部分的に示すところの有棘細胞癌の例を経験したので以下記載する。
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