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Rinsho Hifuka Volume 61, Issue 4 （April 2007）

臨床皮膚科 61巻4号（2007年4月発行）

Japanese English

症例報告

Spindle cell squamous cell carcinomaの1例 A case of spindle cell squamous cell carcinoma 花川博義 ¹ , 柳原誠 ¹ , 石崎康子 ² Hiroyoshi HANAKAWA ¹ , Makoto YANAGIHARA ¹ , Yasuko ISHIZAKI ² ¹真生会富山病院皮膚科 ²金沢医科大学皮膚科学講座 ¹Department of Dermatology, Shinseikai Toyama Hospital, Imizu, Japan ²Department of Dermatology, Kanazawa Medical University, Kanazawa, Japan キーワード： spindle cell squamous cell carcinoma (SCSCC) , 紡錘形細胞型有棘細胞癌 , 日光角化症 , 電顕 Keyword: spindle cell squamous cell carcinoma (SCSCC) , 紡錘形細胞型有棘細胞癌 , 日光角化症 , 電顕 pp.376-379

発行日 2007年4月1日 Published Date 2007/4/1

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101435

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要約　96歳，男性．頭頂部に14×18×5mmの紅色結節があり，周辺に淡紅色の萎縮斑が多数存在した．腫瘍は充実性で表皮と連続し，帽状腱膜まで浸潤していた．真皮上層には核異型のある類円形から紡錘形の腫瘍細胞が表皮に接して存在し，真皮中層から下層にかけては腫瘍細胞が束状に錯綜し，storiform pattern類似の配列を呈した．腫瘍細胞はビメンチンが陽性，サイトケラチンは陰性だった．電顕で腫瘍細胞間にデスモゾームが存在した．腫瘍を覆う表皮の基底細胞が軽い核異型を伴い，p-53染色が陽性であることより，日光角化症を母地としたspindle cell squamous cell carcinomaと診断した．なお，表皮細胞に接する腫瘍細胞と表皮細胞の間には明らかな接着装置はなかった．