Japanese
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皮膚科図譜・147
結核様癩
TUBERCULOID LEPROSY
安元 健児
1
Kenji YASUMOTO
1
1久留米大学医学部皮膚科教室
1Dept. of Dermatology, Kurume University School of Medicine
pp.328
発行日 1963年4月1日
Published Date 1963/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203481
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症例1 患者 63歳 男 既応症および家族歴 特記すべきことはない。
現病歴および現症 約2年前より右膝関節に淡紅色の皮疹を生じた。疼痛や掻痒などの自覚症状がないので放置していたが,次第に身体各所に多数散在する紅色ないし暗紅色の蚕豆大から鵞卵大までの輪状あるいは1部融合して地図状の皮膚よりやや隆起した紅斑を形成した。その皮疹周辺部は発赤がやや強く,中央部は褪色し健康皮膚とあまり変らないが,知覚麻痺が認められた。発病後数ヵ月して両足部のシビレ感と流涙に気付いている。さらに右顔面神経麻痺と尺骨神経の軽度肥厚がみられるほかに,他の諸神経に肥厚はない。皮疹からの塗抹標本より抗酸菌陰性。梅毒血清反応陰性。
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