Japanese
English
原著
Pseudoglandular Squamous Cell Carcinomaの1例
A Case of Pseudoglandular Squamous Cell Carcinoma
岩井 雅彦
1
,
田中 洋子
1
,
藤澤 龍一
1
Masahiko IWAI
1
,
Yoko TANAKA
1
,
Ryuichi FUJISAWA
1
1昭和大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Showa University School of Medicine
pp.987-990
発行日 1984年10月1日
Published Date 1984/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203140
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1)症例:65歳,男.約2カ月前から右耳前部に発生した,直径1cmの紅褐色,弾性硬のドーム状腫瘍.中央部は陥凹してびらん面を形成し,臨床的にはkeratoacanthomaに類似.
2)病理組織所見では,被覆表皮の一部から連続した角化傾向の強い異型性のある有棘細胞の著明な増殖がみられ,胞巣の諸所において,1〜数層の壁を有する腺腔様構造を呈し,内部には,acantholytic, dyskeratotic様の細胞が存在.
3)体外培養所見でも,本腫瘍細胞は角化傾向が強く,分離傾向を示す性格を有し,長期培養(75日目)では,fibroblastにとり囲まれ変性する傾向を示したが,一方では再増殖した.
4)自験例を含む本邦報告例47例につき,臨床所見と組織発生について総括した.
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