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思いつくまま(20)
高橋 博元
Hiromoto TAKAHASHI
pp.889
発行日 1962年10月1日
Published Date 1962/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203369
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劇評家の安藤鶴夫調ではあるが,これは近頃聴いた涙の出る程に嬉しい話である。
20数年前高等学校(勿論旧制)の理科乙類ロに私と共に入学した級友は30名であり,多くは医科に進む希望を懐いて居た。併し乍ら,当時の事とて結核を発症した者も少くなく,2名は在学中に死亡し,2名は中途で退学するの止むなきに至つたが,この中退者の内に非常な秀才のK君が居た。
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