印象記
第18回中部連合地方会印象記
伊賀 征央
1
1名古屋市立大学医学部皮膚科
pp.197-198
発行日 1968年2月1日
Published Date 1968/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200290
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昭和25年初めて本会が名古屋大学担当の下に開催せられてからすでに18回を数え,回を追うて充実しその発展ぶりは往年の総会にも匹敵するほどの地歩を占めるに至つたことは斯界のためご同慶にたえない。今秋は大阪市立大学斎藤教授を会長として同教室が担当され,10月29日大阪の中枢地区中之島の関電ホールにおいて開催せられた。会場はゆつたりとした感じでしかも大へん静かで学会にふさわしい雰囲気が自然にかもし出されており,整備運営の手際と相まつて担当者各位の苦心のほどが偲ばれた。
総会議事の報告承認についで学会にうつり,伊藤ら(奈良医大)は汗腺性を思わしめる組織嫁を呈した皮膚混合腫瘍例を報告し,森田ら(天理病院)は石灰化表皮腫の組織所見を示し好塩基性細胞増殖を休止期にある未分化毛包に由来するとの見解を述べ,三木(阪大)の質問に対し休止期の長いことが素因的要素たり得るとした。池田ら(京大)は抗生物質の投与によつて治癒をみた顔面の良性肉芽腫においてその所見から鼻腔内プソイドモナスによる発症の可能性が想定せられたので,いわゆるgranuloma facialeの細菌由来について検討中であると述べた。小谷(三重大)は同様に副鼻腔炎を伴い抗生物質療法によつて治癒した顔面肉芽腫例を追加した。
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