Japanese
English
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Sulfamethomidineによる皮膚疾患の治験
TREATMENT OF DERMATOSES WITH SULFAMETHOMIDINE
芝木 秀臣
1
,
金上 文雄
1
H. SHIBAKI
1
,
F. KANAGAMI
1
1北海道大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Hokkido University School of Medicine
pp.819-824
発行日 1961年9月1日
Published Date 1961/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203137
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1935年にDomagkが初めてProntosilの細菌感染に対する実験的,臨床的研究を報告して以来1),多数のSulfa剤が合成使用され,感染症の化学療法に画期的な進歩をもたらしたが,その腎や血液に対する障害等の副作用やペニシリン発見以来の種々の広汎囲抗菌スペクトルムを有する抗生物質の出現の為,一時使用を放棄された感にあつた。しかしアナフイラキシー等の重篤な副作用や耐性菌の発現等が明らかにされるにつれ抗生物質使用も制限されるようになり,更に毒性が少く,より治療効果の大なSulfa剤が発見されるに至り,Sulfa剤の細菌感染に対する使用が再認識された。だがSulfisoxazole,Sulfisomidineの如きかかる高級Sulfa剤も大量頻回投与が必要で,治療法の煩らわしさと共に胃腸障害を惹起する事が多く,又耐性菌の増加,特異体質者にみられるアレルギー反応の為,更に小量で有効で,安全且つ効果の持続する新しいSulfonamid誘導体の出現が望まれていた。
1956年にSulfamethoxypyridazineが出現して以来,所謂持続性Sulfa剤としてSulfaiso-mezole,Sulfaphenazole,Sulfadimethoxine,Sulfathiomethylpyridazine等次々に発見され,投与法が簡便で副作用が少く廉価である為広く使用されて来た。
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