Japanese
English
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TS軟膏(Zem)の使用経験
CLINICAL USE OF TS-OINTMENT
白取 昭
1
,
中村 準之助
1
,
高田 忠広
1
Akira SHIRATORI
1
,
Junnosuke NAKAMURA
1
,
Tadahiro TAKADA
1
1北海道大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Hokkaido University, School of Medicine
pp.163-167
発行日 1959年2月1日
Published Date 1959/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202486
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緒言
1952年Goldman1),Sulzberger2)らによつてハイドロコーチゾンの局所的使用が湿疹様反応,ツベルクリン型反応などに対して強い抑制効果のある事実が報告されて以来,種々の軟膏基剤に該ホルモンを1%乃至0.5%の割に含有する軟膏が皮膚科領域に於いて広く用いられ,現在ではその治験報告も枚挙に遑なく,その優れた効果も汎く認められている。
しかし大森ら3)は本剤がはなはだ有用な薬剤とも見えるが,一般にはその供用中止による再燃がまま多く,長期使用を余儀なくせざるを得ないと述べている如く,ハイドロコーチゾン軟膏にも自からその効果に限界があり,使用時にみられる難治性発展一薬剤抵抗性発現及び使用中止による再燃は本剤の欠点とも謂うべきもので,我々の日常屡々経験するところである。
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