Japanese
English
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泌尿器疾患に対するUropyridinの臨床効果
CLINICAL EXPERIENCE OF UROPYRIDIN IN UROLOGICAL FIELD
坂本 公孝
1
,
占部 慎二
1
Kimitaka SAKAMOTO
1
,
Shinji URABE
1
1九州大学医学部泌尿器科教室
1Dept. of Urology, Kushyu University
pp.33-35
発行日 1959年1月1日
Published Date 1959/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202457
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尿路疾患の薬物療法はサルフア剤,抗生剤の華々しい発展の為に,その他の尿路治療剤はほとんど価値を失した感が深い。しかしながら古くから用いられていた古典的薬剤にも案外捨て難い味があり,最近の化学療法のみでは望みえない効果を発揮することもありうる。ここで述べるpyridine誘導体もその1つであるが従来よりButyl-oxydiamino-azo-pyridineあるいはphenylazodiamino-pyridineとして応用されていたものである。前者はSchering社よりNeotropin,後者はBöhringer社よりPyridiumの名で販売せられ,我が国の泌尿器科医にも親しまれていた薬剤である。Pyridiumは尿路消毒剤として用いられていたが,現今では尿路殺菌剤というよりむしろその鎮痛作用を利用する薬剤とされ,米国でもかなり使われているらしい。今回我々がエーザイ株式会社より提供を受けたUropyridin(以下Upと略)はPyridiumと同じ性格のもので,図の如き構造式を有し,一錠中phenylazo-diamino-pyridine hydrochlorideを50mg含有し,一般に1回2〜4錠3回服用する。以下自験症例を中心にUropyridinの臨床効果について述べ,検討を加えてみたい。
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