Japanese
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皮膚科図譜・90
イルガピリン疹
Drug eruption from Irgapyrin
水野 信行
1
Nobuyuki MIZUNO
1
1Kanto Teishin Hospital, Department of Dermatology.
pp.1020
発行日 1958年10月1日
Published Date 1958/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202366
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35歳男子。10日前,感冒にかかりイルガピリン3錠を内服した。内服後第4乃至8日目の間に,口唇,外陰に,つづいて全身に発疹を生じ,また全身異和および発熱(38℃)を認めた。
顔面,躯幹,四肢,外陰に直径1mmより4cmまでの紫赤色,円形の紅斑が多数に散在し,多くはその中心に水疱,または糜爛を有する(第1図)。特に口唇は黄色の血痂が附着し,また舌の辺縁には厚い黄色の苔が附着している(第2図)。陰茎は全体に浮腫性に腫張しそれは特に包皮の腹面に著しく一部は糜爛している。排尿障碍はないが,尿に糖(+),蛋白(±)を認めた。B.S.P.8%。アンチピリン,アスピリン,ミグレニン,ピラミドン,ルミナール等の貼布試験は何れも陰性であつた。
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