Japanese
English
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皮膚結核に対するPyrazinamide-Isoniazid併用療法
THE USE OF PYRAZINAMIDE IN COMBINATION WITH ISONIAZID IN SKIN TUBERCULOSIS
森岡 貞雄
1
,
水野 信行
1
,
広川 浩一
1
,
安西 喬
1
,
西田 尚史
1
,
入沢 該吉
1
S. Morioka
1
,
N. Mizuno
1
,
K. Hirokawa
1
,
T. Anzai
1
,
H. Nishida
1
,
K. Irisawa
1
1東京大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.825-829
発行日 1958年8月1日
Published Date 1958/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202325
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Waksman(1943)のStreptomycin,Lehmann(1946)のPara-amino-salicylic acid(PAS),更にDomagkのThiosemicarbazone,Selikoffet RobitzekのIsoniazid(INAH)と,是等一連の新らしい抗結核剤は当然皮膚結核症にも単独又は合併使用され,夫々有効なことが知られ,又これに依つて皮膚結核症の化学療法は大きな進歩を遂げた。
茲に抗結核剤として上記諸薬剤に伍するものとしてPyrazinamide(PZA)があるが,このものはその肝毒性の故に一時一般的には放棄されていた。併し乍らこれをINAHと併用する時治療効果に著しいもののあることが1953年Schwarz及びMoyerによつて明らかにされ,然もその際肝機能障碍は極めて少いことが立証されるに及んで,本剤は再び世の注目を浴びるに至り,1954年McCune等はPZA-INAH併用療法の効果が従来の抗結核剤の夫れと異なり,滅菌的のものであると述べ,本剤の卓越性を強調した。又北本に従えば本剤は酸性メジウム内で抗菌力の強まることが特異的である。その後この抗結核作用はINAHに比し遙かに劣ることが明らかとなつたが,又一方PZAにINAHの耐性獲得を抑制する作用のあることが発見された。
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