Japanese
English
綜説
淋巴腺結核症に対する手術—抗結核剤併用療法の検討—特にネオ・イスコチン後療法の意義について
A criticism of the operativ-autibiotic therapy for tuberculous lymphnodes, aspecially cn the effect of the aftertreatment with neo-iscotin
石橋 幸雄
1
,
竹內 彰
1
Yukio ISHIBASHI
1
1東京大学木本外科
1surgical department, school of Medicine, Tokyo University
pp.148-152
発行日 1956年3月20日
Published Date 1956/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201776
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
近時,淋巴腺結核症に対して抗結核剤,殊にSM,PAS,INAH等を全身的或は局所的に使用した経験が数多く発表されている(島田1),田坂2),木下3),山下4),中村5),岩野6),西岡7),鈴木8)等)。之等の報告は取扱つた材料,病型などによつて多少成績に差異があるが,大体淋巴腺結核症の30〜50%位には著効を認めており,永年本症治療の王座を占めて来た照射療法も,今や急速にその立場を失いつつあるかの観があるが,実の所化学療法も現段階では従来の外科的切除療法および局所の照射療法に比較して決して劃期的な治療成績をあげているわけではなく,又その有効な治療様式についても未だ一致した見解は認められない.ひるがえつて淋巴腺結核症の病変の特殊性並びに抗結核剤の作用機序を併せ考慮する時,我々は化学療法にも自ら一定の限界があり,単独では疾病を永久に停止性とすることは出来ないことを知るのである.
Copyright © 1956, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.