Japanese
English
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T.S.軟膏の治験
TREATMENT OF DERMATOSES WITH TAR-STEROID CREAMS
横関 猛
1
,
山田 桜子
1
,
大橋 千惠子
1
Takeshi Yokozeki
1
,
Sakurako Yamada
1
,
Chieko Ohashi
1
1東京大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.393-397
発行日 1958年4月1日
Published Date 1958/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202238
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緒言
急性乃至慢性の湿疹様,及び他の炎症性,掻痒性皮膚疾患の治療において,ハイドロコーチゾンが非常に有用であることは汎く認められた事実である。このステロイドの作用機転は不明であるが,最近の実験的研究でMen-kinは「細胞水準に働き,炎症性反応に与える化学的因子,例えばleucotoxineとかleucocytosis刺激因子の如きものの生成を阻止する」と言い,又Baker等は「治療した部位の結合組織基質の量及び反応性の両者がこのコーチコステロイドの局所作用で減少されるのだ」と言つている。所でこの際,ホルモン濃度に関しても未だ意見の一致を見ていず,Reinは「効力の差が濃度の差に平行しない」ことを発見し,又実際Frank,Stritzler & Kaufmanは「0.5%と1%とは屡々効力が同じだ」と言うが,一方Sulzberger & Witten等によれば「大低の場合2.5%は1%に較べ効力に有意の差が認められた」とも言われる。そしてAlexander & Manheimの報告では「hydrocortisone free alcoholの方が局所使用剤としてはhydrocortisone acetateよりも効果的であるとされている。
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