Japanese
English
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Azuleneの抗炎症性効果と臨床への応用
ANTIPHLOGISTIC ACTION OF AZULENE AND THE USE IN SKIN DISEASES
高木 千枝子
1
Chieko Takagi
1
1東京女子医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Tokyo women's medical college
pp.1119-1122
発行日 1957年12月1日
Published Date 1957/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202124
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まえがき
古くから皮膚洗滌料として,また薬浴料としカミツレ花(Flores chamomillae,Matricariachamomilla L.)の煎汁が用いられ効果を挙げてきているが,その治療上に於ける作用機序は,今日まで明かでなかつた。処が最近これらの研究も進み,この薬効成分には,3つの異つた作用のもののあることが考えられている。その一つは鎮静作用をもつカミツレ油であり,他は独特な消炎作用をもつ深青色の炭化水素化合物,所謂Azulene(Cham-azulene)である。なおAzuleneの名命は,1863年piesseに創る。
さて,この事実は日常われわれが屡々遭遇する急性皮膚炎の治療に,又予防的な意味をもたせた特殊な化粧料としての可能性に興味を覚え,私はAzuleneの臨床実験を試みてみた。
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