図解病態のしくみ 炎症のしくみ・5
炎症と抗炎症剤
水島 裕
1
1東大物療内科
pp.126-127
発行日 1976年1月10日
Published Date 1976/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206391
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炎症性疾患は,図1に示したように,実に数多くのものがある.その治療法はそれぞれ当然異なるが,代表的なものは,抗生剤療法を中心とする化学療法と抗炎症療法である.
炎症とは元来,生体の防御反応であるので,炎症のすべてを抑制することは,一般には正しくない.しかし,炎症反応には通常不必要なもの,あるいは過度のものがあり,抗炎症療法をうまく行う必要がある.これは,感染症であっても,また,修復機転が大切な炎症であっても同じである.過度の炎症反応は,しばしば機能障害を残すものである.このように考えると,抗炎症療法は,臨床上,多数の疾患について必要なことである.
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